44年続いている仕事(太郎君の新しい車椅子)

先日、太郎君の新しい車椅子を納品しました。

 

47歳の彼を太郎君と呼ぶのは問題かもしれませんが、2歳の時に出会い、太郎クンのために当時東京芸大(彫刻科)に通っていた松枝秀明(きさく工房 創業者)がスタンディングテーブル(立位訓練練習台)を製作したのは、たしか1973年。

 

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この写真は、身長が伸びたので、脚部を延長した時のもので、太郎君が4歳のころだったか?

 

翌年の夏に「でく工房」を立ち上げた。そしてその後、太郎クンとその仲間たちのためのモノづくりを開始した。ここを起点にするとこの7月で、丸44年。


その後、彼のために車椅子をいくつか提供した。1994年にスウェーデンのパンテーラ社と輸入契約し、日本に持ち込んだ最初の車椅子使用者も太郎君であった。

 

そんなわけで、僕のこの福祉用具にかかわる人生の節目に必ず太郎クンがいたことに、いまさらのように驚く。

 

今回は、最近体調を壊し入退院を繰り返し、すっかりベッド生活になった太郎クンのために角度可変型の手押し型車椅子のオーダーだった。

 

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 仮合わせの様子

 

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リクライニングとティルトが連動するモデラートのコンパクトバージョンである。休憩の時と家族と一緒にテーブルに着くときの姿勢がレバー一つで対応できる。

 

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左端が太郎クンの母親。中央は本門看護師さん。右側で鏡を持つのが妹のさくらさん(今では3児の母)で作業療法士でもある。

 

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仮合わせの時も確認していたが、その時は本人はこの車椅子には乗っていなかった。

納品の時に再度エレベータやスロープ、そして出入り口を確認。

 

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やっと、好物の缶コーヒーに。

 

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