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珊瑚礁の島 ― カオハガン島との出会い

またまた(大好評の)「瞼を閉じれば」シリーズです!

 

島を買った男の話で有名かもしれませんが、崎山さんが所有するカオハガン島の話です。

 

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フィリッピンの中央部にセブ島がありますが、セブ島にコバンザメのようにくっついている(実は2本の橋でつながっている小島)マクタン島に国際空港はあります。そしてその沖に見えるのがオランゴ環礁。その中にカオガハン島があります。

 

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崎山さんの本.JPG

 

詳細は、これらの本でもわかりますが、公式Hp  http://caohagan.com/page-30/ によると以下のようです。少し長くなりますが抜粋してみます。

 

1965年 国際出版社「講談社インターナショナル」入社。その後10年をアメリカで過ごし、日本に居るときも毎年2回くらい世界一周をし、異文化間の交流に努める。

 

1987年退社。偶然にフィリピン・セブ島沖のカオハガン島に出会い、購入してしまう。

 

海や島が大好きだった男が、52歳のときに仕事を辞めたとき、夢のような南の島にたまたま出会いました。そして、 “Fall in love.” 恋に落ちてしまったのです。理由、決断など、何もありません。

 

ここで、唐突ですが、私が大切と思っている、詩のようなことばを紹介させてください。


どうしたら 空が買えるというのだろう?
そして、大地を。
わたしには 分からない。
風の匂いや 水のきらめきを
あなたはいったい どうやって買おうというのだろう。

大地は わたしたちに属しているのではない。
わたしたちが大地に属しているのだ。

あらゆるものが つながっている。
わたしたちが この命の織りものを縫ったのではない。
わたしたちは その中の 一本の糸にすぎないのだ。

 

縁も所縁もないカオハガンという土地を、島を、私はほんとうに偶然の出会いから買ってしまいました。そしてその後また、日本で仕事を始めて、その間に、年に何回か島を訪れました。

 

そうこうしているうちに、私の心の中に、良心の呵責のような感情が芽生えてきたのです。
長い年月をかけて自然が創りあげ、そこに島民たちが長年暮らし、島民の血であり生命である土地を、突然に現れた私が買い取ってしまうことが許されるのだろうか。

 

そして、そんな時に読んだ、フランスの作家 ル・クレジオ の文章が、私を救ってくれました。

・・・ 昔は、大地は所有できるものではなかった。
・・・ 私たちは、土地を、神から、貸し与えていただいているのだ。使わせていただいているあいだに、それをより良いものにしてお返ししなければ。 ・・・

 

そうだ、その通りだ!
私がカオハガンに暮らし、その土地を使わせてもらっている間、そのカオハガンの自然の環境、そして島民たちの暮らしの環境を保ち、それを、いっそう良いものにしてお返しすることなんだ。こうして、心の安らぎを得て、カオハガンで生きる目的、指針が、はっきりと見えてきたのです。

 

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今年1月30日の写真です。

 

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2017年6月1日、崎山克彦さんはカオハガン島の運営実務から引退され、この地で伴侶を得た若い三人が責任者となってこの事業を継続されています。

 

崎山さんとお会いした時間は昼食を共にしただけなので、ごくわずかでしたが、そのお人柄は十分に伝わってきていました。素晴らしい生き方です。

 

帰国後、初めに紹介した2冊を読んで、島に移られてからの活動ぶりがよくわかりました。お土産コーナーや当日は何気なく利用させてもらったトイレのことも、そのいきさつが全てわかったような気分になり、また来年も行けるように頑張りたいと思っています。

 

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